令和元年11月30日土曜日、川崎市宮前区役所で「料理教室&管理栄養士ミニサロン!」が開催されました。
主催は、川崎市で長く学校教育に携わり、小学校の校長を務められた森川先生。料理のご指導は、定年退職後に調理師免許を取り、ホームパーティーを開かれるのが趣味という花輪 淳調理士。そして、弊社の管理栄養士 鈴木久美子が栄養講座を担当いたしました。
会は、鈴木の栄養講座からスタート。今回のテーマは、「いつまでも健康でお過ごしいただくために」です。
毎日の食事で健康維持と糖尿病合併予防、腎臓病進行予防をお伝えしている弊社としては、まず加工食品などの栄養成分表示について知っていただきたいと思います。
栄養表示はエネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の順に表示することが定められています。これらの記載では、『食塩』もしくは、『ナトリウム』と記載されています。ナトリウムと食塩は同じと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実はかなり違うんです。
ナトリウムは、mg単位で表示されるのが一般的ですが、食塩はg単位で表示されます。そこで表示されているナトリウムから食塩量を知るには決まった計算式があります。
ナトリウム量×2.54÷1000 = 食塩相当量
例えば、ナトリウム 500mgだと…
500mg×2.54÷1000=1.3g となります。
これを簡易にすると、0.5g×10÷4=1.3g
2020年3月31日からは、ナトリウムと食塩の表記が混在してわかりにくいので、ナトリウムの量を食塩相当量で表示することになっています。
食品表示を見る習慣をつけましょう。
栄養表示で注意したいのが、単位です。どれくらいの量に対しての表示なのかを確認しないと、思いがけずたくさんの塩分を摂ってしまうことになりかねません。
表示が一食当たりなのか、100g当たりなのか、あるいは商品丸々なのか、確認する習慣をつけましょう。
100g当たりか1本当たりか、確認しましょう。
例えば、同じ重さのポテトチップスと食パン、塩分量が多いのはどちらでしょうか?
そうなんです。意外にも食パンなんです。ポテトチップスは、舌に直接食塩が触れるので塩味を感じやすいのですが、実は食パンのほうが多く含まれています。
こうして知らず知らずに塩分の摂取量が増えてしまうのですが、塩分の摂りすぎは、多くの生活習慣病の原因となります。
高血圧 ⇒ 糖尿病の合併症 糖尿病性腎症
⇒ 人工透析
動脈硬化 ⇒ 心筋梗塞、脳梗塞
胃がん
逆に言えば、ちょっと気をつけることで塩分を控えた食生活を続け、多くの生活習慣病を予防することができます。
例えば、五目うどんはつゆが美味しく、つい飲んでしまいがち。でもめんつゆには5.6gほどの塩分が含まれます。これを焼きうどんにすることで、食塩の量をぐっと減らすことができます。
日本人は、一日に平均10g程度の塩分を摂っているのですが、厚生労働省は、これを男性8g未満、女性7g未満にするように勧めています。
塩分をコントロールにするのに、最も良いのは家で手作りすることですが、忙しい現代人としては、なかなか難しいですね。
そこで、総菜を買ってきて家で食べる中食もオススメです。カロリーとナトリウムに注意して選んでください。
一生美味しく食事をするには
①薄味の食事
②家で食事を作る、外食を減らして中食も
③栄養表示を見る。エネルギー、塩分をチェック
を習慣にして欲しいと思います。
この後、素敵なフラダンスやギターの弾き語りといった余興をはさんで、花輪先生による料理教室が開催されました。メニューは、弊社お取引先肉専門店の黒毛和牛を使ったステーキに、ニンジンのグラッセ、ポテトサラダ、卵スープと食パン。手際よく調理する女性陣と、花輪先生にアドバイスを受けながら料理をする男性陣という様子でしたが、皆さん、和気あいあいと楽しく料理されていました。
普段の食事の大切さを改めて知っていただいた一日でした。
慣れない手つきで調理する男性陣と、手際よく調理する女性陣が印象的でした
調理を指導する花輪 淳調理士