高血圧食のアドバイス

高血圧食の特長と食べ方のコツについてご説明します。

お薦めの食事→ 塩分制限食2g

高血圧とは?

血圧は心臓が送り出す血液量と血液が流れる末梢血管の抵抗によって決まります。 何かの原因で血液量が増えたり、末梢血管の抵抗が強くなると血圧が上昇します。これが高血圧です。
高血圧は進行すると日本人の死因の上位を占める心臓病脳卒中を引きおこす原因になります。

高血圧の方が注意すべきこと
高血圧を招かない、または進行させないために、日常生活で取り組むべき事項は下記の通りです。

・食べ過ぎをさけ、肥満を防ぐ
・1日の塩分摂取量を減らす
・適度な運動を!
・アルコールは控えめに
・ストレスを溜めない、作らない
・定期的に血圧を測る
・禁煙

適度な運動禁煙休肝日

高血圧食 ― 薄味の極意

高血圧食のポイントは、「塩分控えめ」「薄味」にあります。
しかし、塩分を制限すると味がなくなって美味しく食べられないと思っている方も多いのではないでしょうか?
こちらでは、塩分を少なめにした調理のコツをご紹介します。

食品の持ち味を活かす
食塩の量が多いと、素材独自の持ち味が損なわれます。
減塩で素材の風味を楽しみましょう。

ダシで味付けする
昆布、カツオ節、椎茸など、天然ダシのうま味を上手に使えば、醤油などの塩分が多い調味料が少なくて済みます。

香味野菜で味のアクセント
みつ葉、青じそ、しょうが、ネギ、セロリ、にんにくなど、香りの強い野菜を使うと塩味が薄くても美味しく食べられます。

酸味を利用する
柚子、レモン、酢だち、橙など、酸味の強い果汁や酢を使うと薄味でもおいしく食べられます。

ごまやクルミで香ばしさを出す
ごま、クルミ、ピーナッツなどで和えると香ばしさとコクが出て、少ない塩味でも食べられます。

油(植物油)を上手に使う
油料理は塩味が少なくても食べられます。

香辛料を効かせる
カレー粉、ワサビ、胡椒、からし、ハーブなどを使うとスパイシーな料理になり、塩が少なくて済みます。

割り醤油を使う
醤油をダシで2倍くらいに薄めた「割り醤油」を作り、お浸しや焼き物にかけると減塩でもうま味の効いた料理ができます。
割り醤油は、減塩醤油の役目を果たします。

ソースやケチャップを使う
ソースやケチャップは塩含有量が少なく、醤油の半分以下の塩分量で済みます。

塩味は重点的に使う
すべての料理が薄味では、パンチがなくて満足できない方もいると思います。
何品かあるおかずのうち、1品にだけ塩味を利かすと食事にメリハリが出せます。
※ 使用する食塩量は医師に指示に基づいた量を使いましょう

高血圧食 ― 4つのポイント

◆たんぱく質を適量摂る◆

普段から魚、肉、卵、大豆製品、乳製品など、たんぱく質を偏りなく適正に摂ることが大切です。

◆カリウム・カルシウム・マグネシウムを十分に摂る◆

カルシウムは必要量が補充しにくいミネラルのひとつです。カルシウムが多く含まれる乳製品、小魚、海藻などの摂取を忘れずに!

◆食物繊維を摂る◆

食物繊維の中でも、海藻に含まれる食物繊維がよいといわれています。

◆不飽和脂肪酸を多く摂る◆

動物性の油ばかりでなく、植物性の油や魚油も摂るよう心掛けてください。

【用語解説】

飽和脂肪酸 :牛肉や豚肉の脂身などに含まれる動物性の脂肪
不飽和脂肪酸 :魚や野菜に含まれる、コレステロールを下げる作用がある脂肪。オリーブ油、DHAなど。
多価不飽和脂肪酸 :不飽和脂肪酸の一種

バランスのいい食事