腎臓病食の特長と食べ方のコツについてご説明します。
腎臓病とは?
腎臓病は腎臓の糸球体の機能低下で血液の濾過がうまくおこなわれず、
水分やナトリウムが体内に溜まり、尿中の老廃物が排泄されずに
体内に溜まる疾病です。
ナトリウムが体内に増えて高血圧になったり、窒素が血液中に増えて尿毒症を併発することもあります。
腎臓病には急性腎炎、慢性腎炎、人工透析、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、慢性腎不全などがあります。
食事制限の程度は病状や程度で異なりますが、腎臓病食の基本は、適正な塩分・たんぱく質・エネルギー量・水分を維持することです。
腎臓病食 ― 4つのポイント
◆塩分は控えめに◆
高血圧やむくみのある方は塩分制限が必要です。しかし、病状によっては塩分が必要になる場合もあるので、医師の指示に従います。
◆たんぱく質は適量を摂る◆
腎臓病はたんぱく質の制限が重要です。たんぱく質制限は腎機能を助けることになります。
医師の指示に従い、たんぱく質を適正に摂りましょう。
◆エネルギー量(熱量)を積極的に◆
成人は1日約2,000kcalのエネルギー摂取が必要です。
しかし、食事制限があるとエネルギーが不足しがちです。特にたんぱく質制限があると、エネルギーを上手に得ることができなくなります。
腎臓病用の高エネルギー低たんぱく食品を活用しましょう。
◆水分量には注意が必要◆
飲み水はもちろん、食品に含まれる水分量についても、水分制限は医師の指導に従いましょう。
腎臓の治療用特殊食品
高カロリー、低たんぱく、低ナトリウム、低カリウム、低リンなど、制限が多くなるほど食事の支度が難しくなります。このような患者のための治療用特殊食品があります。
●高カロリー低たんぱく●
粉飴、マクトンパウダー(オイル)、低たんぱく食品(ごはん、パン、そば、うどん、低たんぱく米、もち、小麦粉、菓子)、ホットケーキ粉
●低塩●
減塩調味料(醤油、味噌、マヨネーズ、ケチャップ、ドレッシング)
●低リン●
牛乳、お菓子
●カルシウム強化●
お菓子